二人三脚

他人からは付き合っているとは言えない状態で、私達は1年の月日を重ねました。
それまで、手を繋ぐようなことすらありませんでした。

今では笑い話になっていますが、
教授に言わせると「今時小学生でも手くらいは繋ぐよ」と言われてしまいました。
なんともお恥ずかしいお話です。

1年経った頃、漸く私は結婚の話を持ち出しました。
彼女はとても喜んでくれました。
「私は今、とても幸せです」と言ってくれたのです。
その時に愛おしい気持ちになり、思わず抱きしめてしまいました。
彼女はビックリしていました。

それからですね、私達が普通の恋人のように手を繋ぐようになったのは。
結婚の話をしてから、私の中で益々自信が湧いてきました。
彼女のことを守ろうという責任感が湧き、義両親にご挨拶に行こうという気になりました。

なかなか厳格なお父様で、ご挨拶に伺った時にはあまり笑顔は見られませんでした。
1年以上前の私なら、そこでうずくまってしまったでしょう。
でも、「娘さんを幸せにします」とハッキリ伝えることが出来ました。

ご挨拶に伺った後は、昔ながらの結婚の手順を踏みました。
今では端折られてしまうことが多いという結納は、私のたっての希望で行わせて頂きました。
彼女は一人娘だったので、それくらいするのは男として当然のことだと考えたからです。

結婚式は彼女の希望で神前結婚になりました。
これも、最近では教会式が多いことから周りの方々には驚かれました。

情けない男が、こんな風に妻と出会ってもう10年になります。
一生独身のままでいいと思っていたのに、
家庭を持つことがどれだけ幸せなことなのかと痛感しています。
有難いことに、子宝にも恵まれました。

私達は、結婚する時にお互いに誓ったことがあります。
年齢は28歳と31歳といういい大人でしたが、男と女としては未熟そのものでした。
お互いに女性の扱い方も男性の扱い方も知らないので、
困難に当たった時に回避するのが難しいかもしれないと思ったのです。

だから、二人三脚で足並み揃えて成長していこうと話し合ったのです。
その甲斐あってか、お互いの意見がぶつかりそうになると落ち着いて話す環境を作れます。
これは、妻とだから出来る“愛の育て方”なのだと思います。

 

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